ブログを運営していると、自分のサイトが他のサイトよりも重く感じることありますよね。
特にWordpressは自分で環境を選んだり、カスタマイズすることができるというのがメリットですが、何か重くなるようなことしたっけ?
WordPressをインストールしたときは重く感じなかったけれど、記事を投稿していくうちに重くなってきたと感じることがあります。
ブログ運営になれてきたころには、少しずつ知識がついてくるのですが、初心者のころに運営を開始したブログを高速化するのってなかなかめんどうなんですよね。
ここでは、ブログが重くなる原因や理由、できるだけ簡単な方法で少しでもブログが軽くなるような対策をお伝えします。

表示速度が速い方が良い理由
離脱率を下げることができるから

あなたがネットで調べものをしているとき、検索結果からのページの表示が重いと、戻るボタンを押して別のページを探しに行きませんか?
これは実際に統計的に示されていて、上の画像は「pingdom」の統計調査ページのものですが、ページの読み込み時間が4秒になると25%の人が離脱するという結果が出ています。
つまり、今よりもページの表示速度を上げることができれば、あなたのブログを読んでくれる人を増やすことができるのです。
SEO対策にも有効だから
googleは、ページの表示速度をPCの検索結果の順位付けに使用していますが、2018年7月からはモバイルの検索順位の決定にもページの表示速度を使用しますと表明しています。
人々はできるだけ早く質問に対する回答を見つけることができるようにしたいと考えています。研究によれば、人々はページのスピードを本当に気にしています。スピードはしばらくの間ランク付けに使用されていましたが、その信号はデスクトップ検索に集中していました。今日では、2018年7月からページ速度がモバイル検索のランキング要素となることを発表しています。
検索結果の上位に表示されることをSEO対策というとするなら、今よりもページの表示速度を上げることはSEO対策のひとつであると言うことができますよね。
ブログの表示速度の計測方法
まず、あなたのブログが実際に重いのか表示速度を計測する必要があります。
よく使われるツールを3つ紹介しておきますので、あなたのブログが重くないか計測してみてください。
Test My Site
「Test My Site」はGoogleが提供しているツールで、対象とするURLを入力するだけで、日本なら4G回線でページを読み込んだ場合の読み込み時間を表示してくれます。
とてもシンプルなツールですが、国ごとに一般的な通信回線速度でみて、速いのか遅いのかを判定してくれるのが特徴です。
日本の場合、4G回線で読み込み時間が2.5秒を超えると遅いという判断になるようです。
実際にあなたのブログが重いのか判断するのにもっとも適しています。
GTmetrix
「GTmetrix」は海外のツールですが、対象とするURLを入力するだけで、ページの読み込み時間だけでなく、ページのデータ容量、読み込みまでに必要だったサーバーへのリクエスト回数を表示してくれます。
さらに、高速化対策としてできていることとできていないことをスコアとして表示してくれるとても便利なツールです。
PageSpeed Insights
「PageSpeed Insights」は、Test My Siteと同じくGoogleが提供するツールです。
サイトの表示速度に関する記事でよく紹介されているツールで、スコアの数値でブログが重いかどうか判断しているブログを見かけますが、それは間違いです。
PageSpeed Insightsはあくまでも、あなたのブログが高速化対策しているのか、ブログを軽くするためにできる対策方法を具体的に教えてくれるツールです。
わかりやすくすると、現状でのあなたのブログの高速化に対する通知表のようなものです。
なので、スコアが低くても表示速度が速いブログもあり得ますし、逆にスコアが高くても格安のサーバーなどを使っているために実際の読み込み時間は遅いということだってります。
あくまでも今後の対策を考えるのに有効なツールなんです。
ブログが重くなる原因
ブログが重くなる原因はひとつではありません。
複合的な要素が重なることで引き起こされています。
また、重くなる原因の対策方法についてもひとつではありません。
ここでは、解決策となる方法のひとつとして例をあげていきたいと思います。
【原因①】不要なプラグインが多すぎる
プラグインを導入することで、機能の追加やカスタマイズできるというのがWordpressのメリットのひとつですが、不要な機能を含んだプラグインを多くインストールすることでWordpressは劇的に重くなってしまいます。
例えば、「All in One SEO Pack」や「Jetpack」など多くの機能を詰め込んだプラグインがありますよね。
あなたが、そのすべての機能を必要としているのなら有益なプラグインですが、多くの場合特定の機能が欲しいからインストールしたという人が多いのではないでしょうか。
他にも、手動で対応できることでもプラグインを使えば簡単だからインストールしたなんてこともあるでしょう。
対策方法
プラグインにもよりますが、プラグインをたくさん入れるということは、サーバーへより多くの負荷をかけることになりますから、本当に必要なものだけ残して、必要のないプラグインは削除してしまいましょう。
【原因②】データベースにゴミが溜まっている
ご存じのように、Wordpressはデータベースを利用して動作しています。
記事の投稿やプラグインのインストールによって、データベースはどんどん大きくなっていって、ゴミもたまってきます。
例えば、リビジョンというものがありますよね。
記事の投稿をしているときの自動バックアップのようなもので、書きかけの記事を前の状態に戻すことができるという便利な機能です。
しかし、ひとつの記事を書いている間に膨大なリビジョンデータが作成されてしまうと、データベースの容量が大きくなってしまいます。
【対策①】Optimize Database after Deleting Revisionsでデータベースを最適化する
「Optimize Database after Deleting Revisions」は、不要なデータを削除してデータベースの掃除をしてくれるプラグインです。
設定もとても簡単で、投稿やCSSなどの削除したいリビジョンを設定しておくことで、定期的に自動でデータベースの最適化を実行したり、ワンクリックで実行するなど使い方も簡単です。
データベースに関する知識がなくても、データベースを軽量化することができます。
【対策②】Revision Controlでリビジョンの保存設定する
「Revision Control」は、保存するリビジョンの種類や個数を設定することができるプラグインです。
WordPressには、通常の投稿記事だけでなく固定ページやCSSなど他にもリビジョンの保存を行うようになっています。
このRevision Controlは、「投稿」「固定ページ」「カスタムCSS」などに対して、個別に保存するリビジョンについて設定できます。
リビジョンをいっさい保存しないといった設定も可能です。
【原因③】ブログ内の画像が重すぎる
スマホなどで撮影した画像をそのまま記事へ投稿していませんか?
一般的なブログの投稿記事の横幅は700px~1000px程度のことが多いかなと思います。
最近のスマホカメラの解像度はとても高く、4K画質に対応していることだってあります。
投稿記事の中に画像や動画が多くなればなるほど、ページの読み込みに時間がかかってしまい、ブログが重くなる原因になります。
ブログの内容にもよりますが、過剰な画質で投稿しても意味がない場合がありますよね。そんなときは、まずは画像のサイズを縮小するとデータ容量を小さくすることができます。
【対策①】TinyPNGで投稿画像を最適化する
「TinyPNG」というサイトを使えば、画像の画質をできるだけ落とさずに容量を軽く(圧縮)することができます。
jpegだけでなく、pngにも対応していますから、写真だけでなくスマホ画面のスクリーンショットなどの画像を軽量化するのにも最適です。
使い方は、TinyPNGへアクセスしてブラウザへ対象の画像をドラッグ&ドロップするだけです。
圧縮が完了すると、ダウンロードすることができますので、軽くなった画像をブログに投稿するだけです。
ブラウザからの操作できるので、Wordpressに限らず「はてな」や「アメーバ」「FC2」などの無料ブログをお使いの方にも有効な高速化対策です。
【対策②】EWWW Image Optimizerで投稿画像を自動で最適化
「EWWW Image Optimizer 」は、先ほどお伝えしたTinyPNGと同じく、画像の劣化を抑えながら容量を圧縮してくれるプラグインです。
メリットは、投稿画像を自動的に圧縮してくれるので、あなたの手間が増えることなくブログを軽量化できるところです。
さらに、すでにアップロード済の画像の圧縮にも対応しているので、すでに多くの記事に重い画像を貼り付けている人にもおすすめできます。
圧縮率だけでみると、TinyPNGの方が優秀ではありますが、使用回数に制限があったり、WordpressのプラグインとしてはEWWW Image Optimizerの方が使いやすかったので、こちらを紹介させていただいています。
【原因④】無駄なCSSやjavascriptが多すぎる
ご存じのように、ブログページはHTMLやCSS、javascriptを読み込んでページを表示しています。
ブログをカスタマイズするためにCSSに手を加えたのは良いものの、長く運営していくとどんどんとCSSを追記していってしまうことがありますよね。
どんどんとCSSファイルが肥大化していってしまいます。
他にも、プラグインを多く入れたために不要なCSSやjavascriptファイルを読み込んでいるケースもあります。
当サイトも放置している問題がこの問題です(笑)
テーマを変更したり、以前使っていた記事内の装飾(リストやボタンなど)部分のCSSやショートコードなど、現在使用されないコードが大量に残っています。

【対策①】不要なコードを削除する
使用していないCSSやjavascriptを削除する習慣を身につけましょう。
時間が経つほど何のコードだったか忘れてしまいますから、メンテナンス意識を持って管理する必要があります。
先ほどお伝えした、不要なプラグインを整理するというのも有効な対策です。
【対策②】Autoptimizeでコードを最適化する
「Autoptimize」は、HTMLやCSS、javascriptのコードを最適化するためのプラグインです。
具体的には、改行をなくしてファイルのデータ容量を少なくしたり、記事内に別々に記述されたコードを連結したり、外部ファイルに書かれたコードを記事内に記述するなど、読み込み時間を短縮できるような効果が期待できます。
しかし、すべての機能をONにしたからといって高速になるわけではなく、あなたのブログの環境によって必要な設定は変わってきます。
改行やコメント部分を削除するだけでも容量を軽くすることができますから、設定がよくわからないという人は「○○を最適化」というところだけでもチェックを入れておけば、少しでも効果が期待できます。
【原因⑤】表示する記事一覧表示件数が多すぎる
ブログだとトップページやカテゴリページには、記事の一覧を表示させていることが多いと思います。
トップページに記事の一覧は表示させていないよという人でも、サイドバーに「最近の投稿」や「人気の記事」などを表示していることがありますよね。
WordPressの場合、最近の投稿などの記事の一覧を動的に作成しています。
一覧表示する件数が多くなるほど、サーバーへの負荷が高くなってしまいます。
大げさな件数にしてブログが重くなるか試してもらえばわかりますが、例えば最近の記事を100件表示したときと、5件表示したときではブログの読み込み時間は大きく変わりますよ。
【対策】一覧表示件数を減らす
WordPressの設定から、記事の一覧に表示する件数を少なくしたり、アイキャッチを表示させないなどサーバーへの負荷を減らすようにしましょう。
また、人気の記事やおすすめの記事については、プラグインなどを使用せずに、手で静的なHTMLとできないか検討してみましょう。
これにより、サイドバーなどのウィジェットをチェックして、ブログ内のコンテンツの配置を見直してみるのも有効ですね。
【原因⑥】gzip圧縮やブラウザキャッシュを使っていない
gzip圧縮とは、画像やテキストファイルをgzipという形式で圧縮しておき、閲覧に来たユーザーはgzip圧縮されたデータをブラウザで解凍して閲覧するというものです。
これにより、通信するデータ容量が小さくなりますから、読み込み時間の短縮が期待できます。
しかし、gzip圧縮を行えばどんなブログでも軽くなるのかというとそうでもなく、画像などもともと高圧縮されているものに対して行ってもほとんど意味がないこともあります。
他には、ブラウザキャッシュというものがあります。
簡単にお伝えすると、一度訪れたサイトのデータをChromeなどのブラウザに、一定期間保管しておくことで、再度訪問したときなどに改めてデータを読み込まなくても良いという仕組みのことです。
ここでは詳しくは説明していません。
詳しくは「キャッシュとは」で解説されています。
【対策】.htaccessを編集して有効にする
giz圧縮もブラウザキャッシュも、サーバー上にある「.htaccess」というファイルを編集することで有効化することができます。
ただし、レンタルサーバーによっては.htaccessの編集が制限されていたり、webサーバーのソフトが対応していない場合などは利用することはできません。
ですから、こちらで「誰でもこうすれば速くなるよ~」などとお伝えできるような知識はありません。
それぞれ自己責任になりますが、gzip圧縮やブラウザキャッシュを有効にするよう「.htaccess」を編集してみてはいかがでしょうか。
.htaccess編集に参考になるサイトをご紹介しておきますね。
【原因⑦】サーバースペックが低い
単純に借りているレンタルサーバーのスペックが低いとブログは重くなります。
一般的に格安のレンタルサーバーは、1台のサーバーを複数人の利用者で共有して利用する、共用型のサーバーが多いです。
とにかく安くというサーバーの場合、サーバーそのもののスペックが低いだけでなく、とても多くの人数で共有させられている場合があります。
サーバーのスペックが低い場合、あなたがどんなに対策をしてもブログを軽くするのは難しいといえます。
逆に、スペックの高いサーバーへブログを移行することができるなら、もっとも簡単にブログを高速化できるはずです。
【対策】レンタルサーバーを移行する
簡単なことではありませんが、もっとも確実にブログが重いという悩みを解決できる方法です。
多くの利用者でサーバーを共有して使う「共用型」に対して、仮想的にあなた専用のサーバーを作り出し、それを借りる「クラウド型」のレンタルサーバーがおすすめです。
メリットは、他の利用者がどれだけサーバーへ負荷をかけていても、あなたが利用できるサーバーの能力は確保されますから、他人の影響を受けることがありません。
さらに、低予算のプランを選択していて、スペック不足を感じた場合でもクリックひとつで即時に上位プランに変更することができるのもクラウド型のメリットです。
「カラフルボックス」と「mixhost
」が今注目のクラウド型のサーバーで、個人が運営するWordpressブログとしてはかなり高速な運営ができますし、どちらのサーバーもデータベースを無制限で作成できるので、複数のブログを運営したい場合にも余裕があります。
他にも、WordPressにおすすめできるサーバーについてまとめていますので、よろしければ参考にしてみてください。
【原因⑧】高速化対策されたテーマを使っていない
高速化のための機能を持っていないテーマを使っている場合、ブログが重くなっていく傾向があります。
テーマの中には、もともと軽量で高速表示できるものや、高速化のための機能を持っているものがあります。
高速化対策されたテーマを使うだけでブログの表示速度が速くなる可能性があります。
テーマを移行するには、デザインの修正など作業も多くなり手間がかかりますが、満足のいく結果が得られやすいと思います。
【対策】高速化対策されたテーマを選ぶ
有料のテーマをおすすめしているサイトも多くありますが、有料テーマだから表示が速いということはありません。
ブログの表示速度だけで考えると、むしろ無料テーマの方がシンプルな分、高速表示に適しているものも多くありますよ。
- Godios.(爆速)
- Luxeritas
- LION BLOG
他にも、無料テーマで優秀なものをまとめていますのでよろしければ参考にしてみてください。
- THE THOR
- Emanon-Pro
- SANGO
上記3つを挙げましたが、有料テーマの場合は表示速度だけでなく、すぐに使えるデザイン性やその他の便利機能などプラグインを減らす効果も期待できますから、表示速度だけで選ぶのはもったいないです。
当サイトでは、おすすめの有料テーマを紹介していますので、是非ご参考にしていただければと思います。